すきなことの話

SWIMMERの一番の思い出といえば、通いつめていたときメモGSの氷室先生の小説サイトの管理人さんが好きなブランドだったことだ。大中には通いまくった記憶がある。大中とSWIMMERが関わりのあるブランドということは知らなくて、SWIMMERのニュースを聞いてはじめて知った。通いまくったなんばの大中はいつのまにかなくなっていた。1000円か2000円で買った白のスリッポンでパンダや☆が描かれていたものがとてもお気に入りだった。

 

好きなものの話をしている素敵なブログを読んだあと、私のブログの下書きを見ると、恐ろしく狭い世界の話がいくつも書かれていた。誰が正しいとかみんな正しいとかうんたらかんたら。たぶん今の私の頭で思い付くことは全部考えたはずだし、そろそろ好きなことの話をしようよ、と思った。そんな狭いところでずっと暮らさなくても大丈夫だよ。

それから、そんなことばっかり考えてたら、言ってもらえたうれしいことや、大事なこと忘れちゃうよ、と私の中にいる誰かが言って、その瞬間めちゃくちゃ怖くなった。

 

嫌なことや悲しいことよりも、うれしいことをできるだけ覚えて暮らしていたい。そっちのほうが楽しいと思う。うれしいことや、楽しいことだけ記録できるメモリーがあればいいのになあ。まるっと冷凍保存みたいな。でもそれができないからまた体験したくなって、何度も同じ場所に足を運んだりするんだよね。そんなに冷凍保存したいとさえ思えることがひとつでもあるなら、もう十分しあわせなんじゃないか、なんて。アッでも手に抱えきれないほどの楽しいことを背負って生きていきたいからそれはむりだ。

 

長い前置きになってしまったけれど、覚えていたいこと、としてぱっと思い出したのが作家さんの宮下奈都さんのサイン会のことだ。去年の12月のサイン会に参加したときに、本に名前を書いてくださることになっていた。そのときに宮下さんが私の苗字と名前に同じ字が入ってることに触れた。名前負けしちゃってて~へへへ~なんてことをお話しして、サイン会が終わったあと、ツイッターでリプライを送った。とても幸せな時間だったことやまたお会いできたらうれしいなどの感想を書いた。そしたら宮下さんもお返事をくださって、「お名前もちろん覚えています!ぜんぜんお名前に負けていません!」

苗字と名前に同じ字が入っているものです、とリプライをするときにお伝えしたけれど、サイン会でお話ししたこと覚えてくださってたんだなあっていうのがすごく嬉しかった。100人以上来てるサイン会で、2番目に並んでたからめちゃくちゃ初めのほうだったのに、お話ししたこと覚えててくださったことがうれしかった。私と話したときも、その前の方と話したときも割とのんびり話してて、きっと最後までそのペースだったはずだから、絶対たくさんの人と色んな話をしたのに、私のこと覚えてくれていたのがとても嬉しかった。(他にそんなひとがいなかったからかもしれないけど!こういうのはいい風に考えておこう!)

それから、それと同じくらい嬉しかったのが、名前負けしてません!と言ってくださったこと。私が苗字と名前に同じ字が入っていることをたまに他人に触れられるのだけど、言ってくる人はだいたい私が苦手だなあと思う人で、嫌な記憶が割りと多い。けど、大好きな宮下さんにそう言ってもらえて、ちょっと浄化できそうな気がしたし、苗字と名前に同じ字が入ってるエピソードとして、一番に思い出せるようにしたい。こんな素敵なエピソード忘れちゃいけないなって。(とはいえ、そうやって名前のことについてとやかく言うことはすごくデリケートな話なんだな、私も言わないようにしなくっちゃだし、からかった経験がなくはないので、そのことについてはとても反省した。ので、悪いことばかりではない)またサイン会や何かでお会いできたらいいなあと思う。