かろやかに

最近うちに来てくれた職場の人に、来年度の契約はどうするんですかと聞かれたので悩んでることを話した。確かに突然降って湧いてきて、特に誰かが悪いわけではないのに、たまたまそこにいたのが自分だったために、理不尽な思いをすることは多いと笑っていた。黒ひげ危機一髪的な。

その人は友人の話をしてくれた。友人は音楽療法を現場で試したくて福祉関係の仕事に就いたけど、結婚した後はそばを打ちたくなっていまは蕎麦屋さんになったという話だった。だからやりたいことをすればいいと思いますと言ってくれた。

なんて軽やかな人生!自由!元気が出ますね、と言ったら、こんな風に生きていたいですよねと言われた。ほんとうに。そのときにやりたくなったから蕎麦屋さんになったと言っていた。すごい。

話をしてくれた人も、いい意味で地に足が全然ついてなくて、あまり生活感もなくて、いつも夢で溢れている。やりたいこと、気になることを、いまの自分がどうかとか関係なく、純粋な気持ちで話してくれる。あんまりいないタイプの人なのでとてもおもしろい。

 

それで、私もやりたいことを考えた。今の仕事はやりたいかやりたくないかと言われれば、内容は特に悪くはない。かと言って、取り立ててやりたいこともない。けれど、大きなことではなく、小さなことをちまちま叶えていく毎日もいいんじゃないかと思っている。例えばアップルパイを焼くとか。べつにパイ生地から作るわけではなく、パイシートから作るアップルパイ。焼けたらすぐに、あつあつのアップルパイとレモンティーと一緒におやつをしたい。

そういう小さなことを、自分のやってみたいなっていう気持ちを、できるだけ新鮮な時にたくさん叶えていけるような毎日でいたい。なので、この毎日を過ごすための資金を稼げる仕事で、この時間を守れる仕事ならなんでもいいような気がした。毎日転職しよう!もうちょっとがんばろうかな?転職しよう!を繰り返している。