分からないなりに見ること/「江戸の戯画」

大阪市立美術館で開催されていた「江戸の戯画」展に行ってきた。

 

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ポスターの水色が色鮮やかだったこと、金魚や猫たちの絵がかわいかったのと、江戸時代の絵がなんとなく好きだったので行くことにした。江戸時代の絵は色合いがきれいで好きだ。好きだということに気づいたのは3年くらい前に徳川美術館源氏物語絵巻を見に行ったときに、同時開催で江戸時代の絵を見た。そしたら平安の絵に比べたらめちゃくちゃ色がきれいで、鮮やかさにびっくりした。もしかして好きかも…!!??とこのとき新たな発見をした。

 

今回の「江戸の戯画」は100展以上の絵が飾られていたのだけど、ひとつひとつ見てもよく分からなかった。解説は覚えられないし、表情がどうとか言われてもよく分からなかった。絵ってすごくむずかしい。なんて言ったらいいかわからないから。へーとか、ふーんとか、きれいだねー、そうなんだーみたいな言葉しかなくなる。美術館や博物館に行くと、分からないことにたくさん出会う。もはやわかることのほうが少なくて、自分のなにも知らなさにびっくりする。でも、私はついついわかることだけを周りに固めてしまいがちなので、分からないものを見に行くのも、視野が広がるような気がするし、大事なことのように思う。心の余裕がないと分からないものを見に行くというのは結構むずかしいことなんだけど!なんだか学生の頃を思い出して、分からないなりに楽しかった。もっと江戸の勉強しとくんだったなあ。

 

分からないだらけの中でいくつかの分かったことは、絵本もたくさん展示されていたので、くずし字が読めたほうが楽しいこと、(もちつきしか読めなかった)、水墨画より版画の方が好きなこと、国芳の絵が好きなこと(金魚づくしかわいかったなあ)、北斎の絵がめちゃくちゃ細かくてびびったこと、いろんな楽しい文化が生まれた大阪っていう街はハッピーな街のような気がしたこと、水墨画で描かれたゆるっふわっみたいな絵がかわいかったことだ。いつか、好きな展示に行くことがあったら、解説を聴きながら回ってみたいなあ。