卒園式@20190324

くまが保育園を卒園した。くまは0歳児の4月から保育園に通っていたので、丸々6年保育園に通っていたことになる。私がとりあえず大学を卒業しなければ、と生まれてからほぼ1年経ってから保育園に行かせることにした。運良く第一希望の園に入れたものの、学校なんか行ってていいのか……???と不安なままのスタートを切り、無事私も大学を卒業し、社会人も4年目を終えようとしている。(書いてるのは4月だからもう5年目だ……!)くまもすっかりお姉さんになって、6年も通った保育園とお別れすることになった。私たちは保育園から少し距離のあるところに住んでいるから、くまは他の子達と小学校が違うので、ひとりで新しい場所へ行くことになる。卒園式前、くまはとにかく不安定だった。

 

卒園式の5日前くらいに、寝る前に「そつえんしきのれんしゅうくまだけずっとおこられてる」「おんなのこはくまだけ」「みんなしたであそんでてもくまだけおこられてるねん……」と泣きながらいうので詳しく聞いてみると「れんしゅうのときあしのばしてるから………」とのこと。そりゃ怒られるやろ、と思いつつ、「くまもおおきいこえだしてれんしゅうしてるのに、◯◯くんはいっつもほめてもらえてて、くまはほめてもらわれへん………」というので、心配になって連絡帳に以下のことを書いた。こんな風に家で話してて、また足伸ばしてるのはくまが悪いし直せたらいいけど、でも本人なりにはがんばってるみたいだし、先生も最後の方にはフォローしてくれると思うんだけど、ちょっと気になったので伝えとくぜ〜みたいな。くまの話から思い出したんだけど、卒園式の練習のとき、かっこよかった子はお名前を呼んでいますみたいなのを2〜3日前に視診表に書いてて、こういうのって普段できてない子がそういうシステムに乗っかるとできるようになってできてるねって褒めてもらうことが多いから、くまは褒めてもらえなさそうだなって。50点の子が70点とったら褒めてもらえるけど、70点の子が70点とっても褒めてもらえない、みたいな。たぶん言われたことはそれなりにやってるだろうし。あと人数もいっぱいいるし全員はきっと呼ばれないから、くまはあんまり呼ばれるタイプじゃなさそうだなあ……。

そしたら次の日のお昼に先生から電話があって、「くまちゃんがお話ししてるのと園で起きてることが違うんです」「みんなが下で遊んでてもくまちゃんだけ怒られてるっていうのは、練習終わった後に、自分で今日がんばったなって思える人は降りていいよって声かけて、そしたらくまちゃんは自分で残ってたんです。しかもそのとき10人くらいそこにいて」「今日くまちゃんともお話したんですけど、今日お迎えママじゃないからバレへんし、みたいな感じだったんです」「ちょっとこの時期だからこその不安定さとかもあるのかなって」「くまちゃん割となんでもできるから、パパもママもできて当たり前みたいな、ちょっと流してるところとかないですか?」「お別れと向き合えてない部分もあるから、小学校ってこんなことができるよとか、ちょっと家でもお話ししてみてほしいです」みたいな話をした。電話だったこともあって、なんだか責められたような気持ちになって家に帰ってから泣いた。担任をしてもらうのも2回目だし、私も大好きな先生だから、解釈が全然違うことがすごくショックだった。私が悪いのかなって思ってしまった。先生は連絡帳にもお返事くれていて、私に電話をくれたあとくまと話をしたようで、くまも「みんなとおわかれするのさみしいねん」と大泣きしたそうだ。家では「うそついてごめんね」とくまから話があり、くまが不安に思ってることは知ってたけどどうしたらいいかわからなくてなにも言わなかったの、ごめんね、ということを伝えた。くまはもう保育園で散々泣いたからすっきりした様子だったけど、私はモヤモヤしたままだった。先生は家で小学校の話もしてみてくださいって言ってたけど、簡単に卒園のことや小学校のことに触れるのはずかずかとくまの心に土足で入り込むような気がして、やっぱり私たちのすべきことではないと思った。寧ろ私たちが気にするべきことはくまができてることをもっと褒めることではないかなと思った。最近朝早く起きてとか着替えてとか急かしてばかりで、余裕がなくて、あまり褒めることができていない気がする。

なんとなく答えが出なくて、モヤモヤしたまま連絡帳に家でのことを書いて、次の登園の時に持たせたら、帰りに先生が待ってくれていた。卒園式前日のことだった。先生は「お母さんに嫌な思いさせちゃったね、ごめんね」とすぐに私がモヤモヤしてたことに気づいてくれた。親が悪いんかな……って思っちゃったし、心折れました……ということも正直に伝えられた。分かってくれる先生で本当に良かったと思う。卒園式で謝辞を読むことになっていたんだけど、そのことで他のお母さんとやり取りがあってちょっと嫌な思いをしたので、早く卒園したいな、みたいな、くまとの気持ちのズレなんかもあるのかもしれませんとか、そういう話をゆっくりできて、最終的には職員室で泣いてしまった。先生もくまちゃんの不安な気持ちをこちらでフォローできてたらよかったかな、と思ったのでもう一度話をしましたとか、お母さんと最近ゆっくりお話できてなかったところもあったから、と言ってくれた。ちゃんと話をしたおかげで安心して卒園式に臨むことができた。好きな先生と行き違いで卒園しなくて本当に良かったと思う。くまに、卒園式の練習どうだった?と帰りに聞いたらたのしかった!と言ってくれたので、ほっとした。

 

卒園式当日。早めに家を出ようとしたけど結局ギリギリになった。式が始まる前、謝辞の文章を清書してくれたお母さんが「前に幼稚園の謝辞を清書したことがあるんだけど、今回はそれの2.5倍多かったよ」と言われて爆笑した。すいません書くの大変でしたよね……と言うと、好きでやってるから大丈夫です!と言ってくださった。やさしい。式が始まって、くまは一番最初に証書を受け取っていて、先生が「好きなことをしているくまちゃんはいつも輝いていたよ」という内容のコメントを読み上げてくれていて最高だった。20分ほどムービーが流れて、その間に一人一人が決まった言葉を言ったり歌を歌ったり、なかなか大変そうだったけど、無事やりきっていて大きくなったなと思った。くまは途中足を伸ばして座っていて、これか〜〜!!!と思いジェスチャーをしまくって、足を閉じたけど、あとにジェスチャーわかった?と聞いたらわからなかったと言われた。そうか……。

私の謝辞はいつ読むのかよくわからなくて、段取りがさっぱり不明だったのだけど、最後の最後に呼ばれたので前に出て読んだ。読み始めると意外と落ち着いて読めた。担任の先生や園長先生がしっかりわたしのほうを向いていて、あの空間では確実に一対一な気がした。わたしのほうを見ている先生たちは時々目元を拭っていて、ずっと見てたらこっちが泣いてしまうから、あまり見ないようにしたかったけど、でもしっかり先生たちに向けて読みたかったし、できるだけ見るようにした。でもやっぱりもらい泣きしちゃう。保護者席からもすすり泣く声が聞こえてきて、卒園式の雰囲気を邪魔しないような、見に来てる保護者がいろんなことを振り返ってあんなこともあったねとか、懐かしめるような文章が書けてたらいいなと思った。

式も終わって、教室に入り、先生のお話を聞いて、門までの道で先生たちがお見送りをしてくれた。くまの0歳の時の担任の先生がハグをしてくれて、めちゃくちゃエモかった。本当に長い間、ここでお世話になってたんだなあ。

 

謝恩会会場へ移動し、ご飯を食べて、歌を歌ったりビンゴゲームをしたりしてから帰宅。お祝いにしゃぶしゃぶを食べに行き、夜になって、ちょっと眠くなり始めた頃、卒園アルバムを見ながら、くまは突然泣き始めた。みんなとはなれたくないよ〜〜!!!って。私もはじめはうんうん、と言うしかなかったけど、あと残り5日間元気に保育園に通えるようにして、みんなといっぱい遊んで、お別れしよう!!!と伝えた。とりあえず。それくらいしかうまく伝えられそうなことがなかった。5日間元気に通って、夜は泣いてしまうこともあったけど、無事保育園での生活を終えることができた。学童に通い始めて一週間が経った。もう新しい友達もできたし、元気に過ごせている。卒園式前の先生やくまとのエピソードはめちゃくちゃしんどかったけど、現状維持でも褒めるほうがいいし、できてることからどんどん声かけしていうほうがいいな、という気づきを得られたので、しんどい気持ちも無駄じゃなかったなと思った。